月経前症候群(PMS)および
月経前不快気分障害(PMDD)
月経が始まる3〜10日前から、「イライラする」「気分が沈む」「体調が悪い」といった心と体の不調が現れ、月経の開始とともに症状が軽くなったり、消失したりする疾患を「月経前症候群(PMS)」と呼びます。
主な症状として、身体面では乳房のはりや下腹部の膨満感、頭痛、疲労感、腰痛、むくみなどが挙げられます。また精神面では、感情の起伏が激しくなる、イライラする、気持ちが落ち込む、不安を強く感じるといった症状が見られます。
PMSや、より精神症状が重いPMDD(月経前不快気分障害)の有病率は非常に高く、軽度のものを含めると実に80〜90%の女性が何らかの症状を抱えていると報告されています。そのうち治療やケアの対象となるPMSと診断される女性は20〜30%、精神症状が特に深刻なPMDDと診断される女性は1.2〜6.4%にのぼります。
このような状態のときは、当院までご相談ください
月経前に
- 気持ちが落ち込む
- ちょっとしたことでもイライラしたり不安に感じる
- 突然悲しくなったり、涙もろくなる
- 判断力が低下する
- 何事にもやる気がわかない
- ネガティブな考え方になる
- 疲れやすい
- 常にお腹が好き、食べ過ぎる、特定の食べ物に執着を感じる
- 寝すぎる、朝起きるのがつらい
- 寝付けない、途中で覚醒してしまう
- 乳房のはりや痛みを感じる
- 職場や学校、自宅での生活がはかどらない
- 他人との関係に支障をきたしている
など
主な原因
発症メカニズムは完全には解明されていませんが、排卵周期に伴う性ホルモンの変動や、セロトニンやGABAなどの脳内伝達物質の不均衡が関与していると考えられています。
月経前症候群の治療
症状のモニタリングをおこなうこと、規則正しい睡眠やバランスのとれた食事、定期的な適度な運動、ストレス管理やリラクゼーションが有用です。食事は少量ずつ頻回にとり、果物や野菜、全粒穀物などの複合炭水化物やカルシウムが豊富な食品を摂取すること、糖分や脂肪の摂取を減らし、カフェインを制限することが推奨されています。
また、低用量経口避妊薬(OC)や低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬 (LEP)の服用によって全般的な症状改善効果が期待できます。
精神症状がつよいPMS・PMDDに対しては抗うつ薬を使用します。
漢方は当帰芍薬散や加味逍遙散、桂枝茯苓丸、抑肝散、抑肝散陳皮半夏などを症状に応じて処方いたします。お気軽にご相談ください。