睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、睡眠中に何度も呼吸が止まったり、浅くなったり(低呼吸)する疾患です。
睡眠中に無呼吸状態が繰り返されると、脳への酸素供給量が低下し、睡眠の質が著しく悪化します。寝ている間の出来事であるため、患者さまご自身では気づかれていないケースも少なくありません。しかし、慢性的な睡眠不足に陥ることで、日中の強い眠気、集中力や作業効率の低下を招き、仕事や勉強に大きな支障をきたすようになります。
なかには、運転中に激しい睡魔に襲われ、人身事故などの重大な社会的事故を引き起こしてしまう危険性もあります。さらに、治療を行わずに長期にわたって放置していると、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血といった脳血管障害、あるいは心疾患などのリスクが劇的に高まり、最終的には生命の危機につながることもあるため、早期の発見と適切な治療が極めて重要です。
このような状態のときは、当院までご相談ください
- いびきがうるさい(家族などから指摘された)
- 日中に眠気がある
- 仕事中に気づいたら寝てしまっていた
- 起床時に体が重い(疲れが抜けていない)
- 疲れが取れない
- 起きたときに頭痛や体のだるさがある
- 眠りが浅い、寝た気がしない
- 集中力や記憶力が低下した
など
主な検査
問診などで睡眠時無呼吸症候群の可能性を指摘されたときは、まずスクリーニング検査を行います。
当院では、自宅で使用できる簡易検査機器を貸与いたしますので、これを睡眠前に装着します。
患者さまの睡眠中の呼吸状態、いびき状態、空気の流れ、血液中の酸素濃度などを測定することにより、SASの診断につなげます。呼吸障害の程度(AHI)が30以上の場合、CPAP療法の対象となります。AHIが30未満の場合、さらに精密な検査(PSG検査)を行います。PSG検査は入院による検査を行う医療機関が多くなっておりますが、当院では入院でなく外来での検査も可能です。PSG検査の結果、AHIが15以上の場合にはCPAP療法の適応となります。
睡眠時無呼吸症候群の治療
睡眠時無呼吸症候群の代表的な治療法として、CPAP(シーパップ)療法(経鼻的持続陽圧呼吸療法)を行います。
この治療法では、就寝時に専用のマスクを鼻に装着し、装置から気道に向けて一定の圧力をかけた空気を送り込みます。空気の圧(陽圧)をかけることで、睡眠中に塞がってしまっている気道を内側からしっかりと押し広げ、無呼吸や低呼吸の状態を改善します。
気道の閉塞が解消されるため、いびきが劇的に減少し、朝起きたときのすっきりとした熟睡感を得られるようになります。